遺産分割調停

7年程前、育児と母の介護のダブルケアで、忙しい日々を送っていました。

 

そんな中、母が祖父(母の父)の土地の、遺産分割調停を申し立てられました。

 

祖父の土地には、かなり前から伯父(母の兄)と伯母名義の家が建っていてました。

 

伯父が亡くなると、伯母の態度がだんだんおかしくなっていきました。

 

伯父が亡くなって数ヶ月後、

母が祖父の土地の相続を放棄する内容の、遺産分割協議書を一方的に作り(本来、遺産分割協議書は相続人全員で話し合い、納得した上で各相続人が署名・捺印をし、相続人全員の割印をして、各々一部づつ保管するもの)、何の話し合いもなく母に渡してきたり、

 

親戚中に、

「(母が)家を差し押さえすると脅してきた」と作り話をしたり、

 

「祖父の土地は借地で、地主に賃貸料を払い続けている」と言い出し、偽の書類まで作り、嘘の主張してきたりと、

今までの関係性は全て崩れてしまいました。

 

母から土地の話をしたこと一切なく、伯父が亡くなったことで、疑心暗鬼になってしまったのか、伯母の変わりようにびっくりでした。

 

その後、母は精神的に参ってしまい、

連絡を断ち、10年程そのままにしていました。

 

調停を申し立てられた時は、母が出頭できる状態ではなく、私が母の成年後見人となり、母の代わり調停に出頭しました。

 

成年後見人は、成年被後見人の財産を守らなければなりません。

 

調停では法定相続分の主張していくことになります。

 

相手側はお金に余裕があるので、最初から弁護士を雇ってきました。

 

本当は調停など出たくありませんでしたし、

こちらも弁護士に依頼したかったのですが、それには高額なお金を支払う必要がありました。

 

母は20年以上、宗教にお金を献金していたので、実家に現金はほぼなく、生命保険くらいしか資産がない状態でした。

 

実家に貯金がないことは、母が脳出血になるまで、家族の誰も気付いていませんでした。

 

父の退職金がまだ支払われていなかったことが救いでした。

 

相手側の弁護士は、土地に伯父と伯母名義の建物があるので、使用貸借が2割あると言ってきましたが、こちらは特別受益を主張し、ほぼ法定相続分の価格で、裁判官から和解案が出されました。

 

調停委員は2名いましたが、あくまで公平な立場なので、何か教えてくれたりすることはありませんでした。

全て自分で調べて主張する必要がありました。

 

調停ではお互いの待機場所は別々で、調停委員が交互に話を聞くスタイルなので、直接顔を合わせないように配慮されていたのですが、最後の書面は、最終的な合意内容をしっかり確認する為に、伯母達と対面することになっていました。

 

その2週間程前、私はパニック障害を発症してしまいました。

 

そのことを調停委員に話すと、別々の場所に変更してくれました。

 

全て終わるのに、2年近くかかりました。

 

最初から普通に話し合いができていれば、

高い弁護士費用も、

法定相続分を払うこともなかったのに・・・

 

調停が終わったからといって、

気持ちが晴れるものでもなく、

後味の悪い経験になりました。